【活動報告】「鹿児島の近現代」連続トークイベント「#鹿児島の女性 02」を開催しました(11/11)
法文学部附属「鹿児島の近現代」教育研究センターは、令和5年11月11日、鹿児島大学国際島嶼教育研究センターにて「鹿児島の近現代」連続トークイベントの第02回を開催いたしました。本センターの副センター長である西村知教授によるテーマは「外国人女性の小規模ビジネス」です。
第1部は、法文学部4年生の向吉瞭さんによる発表「鹿児島の外国人が活躍するために」がありました。発表では、日本人と同様に自由に働くことができる外国人は、鹿児島県では、フィリピン人が最も多いことを統計で示し、外国人が活躍できる鹿児島の将来を考える場合、まずはフィリピン人に焦点を当てることが重要であると述べました。そして、フィリピン人が、語学力や明るい性格、農業経験を活かした業種で地域の経済に貢献することができるのではないかとの提案を行いました。また、鹿児島市の外国人サポート多言語アプリの「Kago Tips」を紹介し、鹿児島県や鹿児島市の多文化共生に向けた支援の重要性を強調しました。
第2部は、大隅半島で農作物の生産販売や雑貨販売に取り組まれている、ドウチ・アルマさんと、ニシムラ・ジョアンさんによるトーク「外国人女性の小規模ビジネス」がありました。お二人は、フィリピンの文化を鹿児島で広めることを目的とした任意団体「鹿児島フィリピン文化サークル」(KFCC)の会員です。ニシムラさんは、会長、ドウチさんは、副会長です。
まずは、 大隅半島の温暖な季候を活かし、モリンガや調理用バナナ(サバ)などのフィリピンの農作物を生産し、インターネットを使い動画やSNSで販売促進している様子が語られました。次に、自宅の一部でフィリピンの食材などを販売する「サリサリストアー」(フィリピノ語で小規模雑貨)についても語られました。お二人のトークの後、ニシムラさんは、ドウチさんの小規模ビジネスについて、従来型の対面販売にオンラインビジネスを、そのメリットとデメリットを理解したうえで効果的に組合わせている点で優れているとして高く評価しました。最後に、参加者からの質問やコメントなどが受け付けられました。行政書士の方からの、外国人がビジネスする場合は、営業許可取得やビジネスのための公的資金の申請などにおいて、日本人のサポートが効果的であるとのアイデアを共有されました。
2つのトークのあと、「鹿児島フィリピン文化サークル」による、「バナナデザート試食会」が開催され、会場参加の皆様とフィリピンのバナナ料理に舌鼓をうちました。
当日は、フィリピノ語、英語、日本語が入り乱れて、大いに盛り上がりました。
「鹿児島の近現代」教育研究センターは、年間を通して1つのテーマについてのトークイベントを開催します。2023年度のテーマは「#鹿児島の女性」です。今後の予定については、「鹿児島の近現代」教育研究センターのウェブサイトでご案内します。