【メディア掲載情報・地域マネジメント教育研究プロジェクト】沖永良部における本センターの地域マネジメント教育研究推進事業について掲載されました(南海日日新聞・12/19)

令和4年12月、西村知(法文学部教授・法文学部附属「鹿児島の近現代」教育研究センター副センター長)、ニシムラ・ジョアン(人文社会科学研究科地域経営研究センター客員研究員)、スリット・アロンドラ(フィリピンポリテクニック大学講師)、日髙優介(法文学部附属「鹿児島の近現代」教育研究センター特任助教)が、沖永良部島における定住フィリピン人の島の社会経済に対する影響に関する調査を行いました。

以下の記事は、南海日日新聞が、この調査に関してスリット氏と日高氏に対して取材したものです。

なお、本研究はJSPS科研費20K12323(2020 – 2022年度、基盤研究(C) 、「人的資本誘導型経済成長下の農村貧困問題-フィリピン米作農村を事例として」、研究代表者 西村知)の助成を受けたものであります。

(以下、令和4年12月19日付南海日日新聞9面より転載、なお文中「付属」の表記は原文のまま。)

定住フィリピン人を調査 沖永良部島 比の研究者ら来島
【沖永良部総局】フィリピンポリテクニック大学文学部教員のスリット・アロンドラ・ゲイル・トレスさん(23)と鹿児島大学法文学部付属「鹿児島の近現代」教育研究センター特任助教の日髙優介さん(43)は10~15日、沖永良部島を訪れ、同島の定住フィリピン人について調査を行った。

島経済への貢献度研究
目的はフィリピン人労働力の島の経済に対する貢献度の研究。沖永良部島は県内離島でも外国人の人口割合が高く、これまでの調査では70人以上のフィリピン人が定住していることが分かったという。
今回は21人からライフヒストリーや家族、職業などを聞き取った。調査を終え、スリットさんは「母国に帰りたい気持ちはあるが、仕事と子どものことが大事で帰れないと話していた。寂しさ半分、島出身の夫と子どもとの暮らしに幸せ半分。フィリピンでは女性は農業をしないが、沖永良部島の定住女性は農業を『いい仕事』と言っていたのが印象的だった」などと話した。
日髙さんは「30年前から定住している人が多く、興味深いのは男性はいないということ。女性と労働という観点からも重要。さまざまな職業を持っており、どこよりも早くグローバル化が進んでいる。そんな島はなかなかない」などと話した。
調査は今後も継続していく予定。